2009年12月09日

石川遼、無限大にデカくなれ!

今年の男子プロゴルフツアーは、先週末の「日本シリーズJTカップ」で全日程を終えました。注目の賞金王争いは、18歳の石川遼が19位タイ、優勝が賞金王への条件だった23歳の池田勇太は23位タイに終わり、石川遼が史上最年少の賞金王に輝きました。(獲得賞金総額:1億8,352万4,051円)

今年の石川の戦績を振り返ってみると、国内ツアーは22戦して優勝4回、トップ10入りが10回、予選落ちが2回と、年間を通して安定した成績を収めています。さらに今年はアメリカPGAツアーにも挑み、7戦して予選通過3回。初出場したマスターズ、全英オープンでは予選落ちの苦汁をなめましたが、全米プロでは56位タイながら予選突破を果たしました。

石川は小学校の卒業文集で、「18歳で日本オープン優勝・20歳でマスターズ優勝」と記しています。1つめの目標は、最終日・最終ホールのバーディーパットのわずか数センチの差で惜しくも逃してしまいましたが、かわりに「最年少賞金王」というビッグタイトルを手にしました。これは年間を通じてコンスタントに好成績を挙げなければ手にできない称号ですから、日本オープン優勝よりも価値は大きいと思います。(もっとも本人は、子供の頃からの目標を達成できなかったことを今でも悔しがっているでしょうけど)

そして次なる目標は、「20歳でマスターズ優勝」です。今年のPGAツアー参戦はそのための足固めであり、来年からは本格的にPGAツアーに挑むことになるでしょう。

(考えてみれば「18歳で日本オープン優勝・20歳でマスターズ優勝」という目標は、「18歳で日本を制し、20歳で世界を制する」という意味にもなります。形は違えど、今年彼は確かに日本を制しました。次はいよいよ、世界を制する番になったわけです)

再来年にマスターズを制するためには、来年は予選通過はもちろん、最終日に優勝争いに絡むぐらいの活躍をし、その経験を積まねばなりません。そしてそのためには、マスターズについて詳細に研究することはもちろん必要ですが、それまでにPGAツアーをより多く経験して、「アメリカでの戦い」を頭と体に染み込ませなければならないでしょう。

それにしてもPGAツアーで7戦して4回予選落ちした選手が、わずか2年後に世界最高峰のマスターズを制するというのは、常識的には考えられないことです。しかし石川はこれまで、従来の日本選手がなし得なかったことを次々と実現してきました。そういう意味では石川遼というゴルファーは、抱いているビジョンもその成し遂げたこともまったくの「規格外」であり、いったいどこまで大きくなるのか(なるつもりなのか)見当がつきません。

ハワイアンオープンと世界マッチプレーを制した青木功、PGAツアーで3勝した丸山茂樹。石川遼には、この偉大なる先輩たちにいつの日か追いつき、そして追い越してほしい。そこからは先人たちのいない「未踏の高峰」がそびえ立っていますが、彼が掲げた目標は、まさにこの未踏の高峰を踏破することです。それは非常に厳しく孤独な闘いですが、子供の頃から抱いた夢を着実に実現し、さらに高みを目指して歩み続ける彼のこと、きっとその厳しさを克服してくれると思います。

「規格外」石川遼、無限大にデカくなれ!

posted by デュークNave at 05:25| Comment(0) | スポーツ-ゴルフ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月30日

横峯さくら、逆転で初の賞金女王!

女子ゴルフのLPGAツアー選手権リコー杯は、横峯さくらが通算6アンダーで逆転優勝を飾り、今季6勝目を挙げました。諸見里しのぶは1打差の2位タイに終わり、この結果、横峯が逆転で初の賞金女王の座に就きました。獲得賞金総額1億7,501万6,384円は史上最高額です。

5位でスタートした横峯は、インに入るとチップインバーディーや難しいロングパットを沈めるなど勢いに乗り、6アンダーの暫定2位でホールアウト。7アンダーで首位を走っていた飯島茜が16・17番で連続ボギーを叩いたため、この時点で単独首位に浮上しました。

追い上げる諸見里は、16番で難しいパーパットを沈め、17番でバーディーを奪って1打差まで詰め寄りましたが、最終18番のバーディーパットを惜しくも外し、届きませんでした。

テレビで解説をしていた日本女子プロゴルフ協会会長の樋口久子さんが、「この試合も素晴らしいですが、シーズンを通して選手の皆さんは本当に素晴らしいプレーを見せてくれました。ギャラリーもたくさん来ていただいて、本当にありがたいことです」としみじみ語っておられましたが、この試合の2人の、特にインに入ってからのドラマティックなプレーは、今シーズンの激烈な賞金女王争いを象徴するようなハイレベルな闘いでした。

勝った横峯さくらももちろん素晴らしいですが(私は個人的にもファンなのでよけいうれしいです)、諸見里の成長にも目を見張るものがあります。以前はここ一番での精神的な弱さがあり、何度もチャンスを逃してきました。ツアー初優勝も大差でリードしていた最終日に崩れ、辛うじて1打差で逃げ切ったものでしたし、その後も大事なところでのミスが目立ちました。

しかし今年はその弱さを克服し、正念場での強さを見せてくれました(最終日インでの16番のパーパットや17番でのバーディーパットに、彼女の成長がはっきりと見て取れます)。

若き賞金女王・横峯さくらの誕生、リベンジを誓う諸見里。もちろん宮里藍も健在ですし、上田桃子らも虎視眈々と来年の賞金女王を狙っているでしょう。来年の女子ゴルフ界も、また素晴らしい闘いが繰り広げられそうですね。

posted by デュークNave at 06:27| Comment(0) | スポーツ-ゴルフ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月05日

石川遼の「光速の進化」

男子プロゴルフツアー・コカコーラ東海クラシックで18歳の石川遼が優勝し、今季4勝目を挙げました。獲得賞金総額は早くも昨季に続いて1億円を突破し、堂々のランク1位をキープしています。

それにしても最終日・最終組の激闘、そして石川のプレーは、本人も「こんなシナリオ、誰も書けないと思う」と言うとおり、劇的などという言葉が陳腐に思えるようなすさまじい展開でした。

2位に2打差をつけて後半に入った石川は、10番で第1打を右に曲げて痛恨のOB。ダブルボギーとなって同じ最終組の梶川・池田に並ばれます。さらに14番では、ティーショットでは3人の中で一番いい位置につけながら第2打でショート。この動揺があったのか、80センチのボギーパットを外して、インで2つ目のダブルボギー。首位を明け渡します。

普通ならショックを引きずってしまうところですが(全英オープンの2日目のインはまさにこういう展開でした)、ここから石川は精神面での成長の跡を見せます。続く15番(パー5)、ティーショットで340ヤード超えのスーパーショットを見せると、続く第2打、普通ならグリーン右から攻めるところを、果敢に池越えのピンまっすぐに打ち、1メートルに2オン! 難なくイーグルをもぎ取り、再び首位に並びます。

そして首位タイに最終組の3人が並んだ最終18番ホール。石川はこの土壇場で、第2打をピン80センチにピタリとつけるスーパーショットを見せます。これで見事にバーディーを奪い、ついに3つ巴の激闘にピリオドを打ちました。

15番といい18番といい、勝負どころでこういう「ファンを魅せる」プレーができる選手が、本当のスタープレーヤーになれるんですよね。

それにしても石川選手、少し前までは優勝インタビューで涙ぐんだり、ミスによる動揺を後に引きずるような、精神面での弱さがまだまだ見えましたが、この最終日、特にインの2つのダボからの立ち直りの早さは、これまでの石川選手にはない強さでした。たぶん今の彼は、まさに「全身海綿体」となって、さまざまな経験や技術をどんどん吸収し、自分の糧として、ものすごいスピードで成長し、進化しているんでしょう。

青木功選手が石川選手を「タイガー・ウッズが出てきた時みたいだな」と評しているそうですが、この最終日での彼のあまりにドラマティックなショットを見ると、近い将来本当にタイガーのような超大物になるかもしれない、という気がします。

この日本プロゴルフ界に現れた「超新星」。どこまでデカくなるのか、そしてこれからどんなドラマを見せてくれるのか。じっくりと長い目で見守りたいものですね。

posted by デュークNave at 21:23| Comment(0) | スポーツ-ゴルフ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする